大阪大学 工学部 電子情報工学科 編入体験記(2019年)
これが第1志望です。おそらく第1志望にする人も多いと思うので、体験記として残しておきます。
今年は全体の受験者数が少なめで、大体80人くらいだったと思います。
僕が受験した学科・学科目は、電子情報工学科・電気電子工学科目です。電子情報工学科にはもう1つ情報通信工学科目というのもあります。一応第2志望として選べるので選びました。
受験科目は英語、数学、専門です。専門は、電磁気、電気・電子回路を選択しました。
それでは、以下に色々と記していきます。
[志望動機]
電力系の研究が盛ん(らしい)であり、研究費も多いため、環境に恵まれていると感じました。
高専よりも意識が高い人が多そうで、いい刺激がもらえると思ったからというのもあります。
キャンパスもきれいで魅力的です。文系学部と別のキャンパスというところはマイナスですが。
[試験形式]
ごく一般的な筆記試験です。初日に筆記試験を行い、2日目に面接が行われます。広島大学みたいなややこしい感じの試験形式ではないです。
[試験内容]
・英語(90分)
1:長文
2:英文和訳
3:和文英訳
4:空欄穴埋め
5:間違い探し
例年通りでした。英文和訳のカオスについてみたいなのが読みにくかったですが、長文の問題数が少ないうえに簡単になっており、時間内に解き終わりました。
長文に時間を残すために、必ず後ろから解いていってください。
問4、問5は究めると得点源になります。
出来は7~8割くらい。どのように採点されているか分からないので適当です。
・数学(120分)
3:留数定理、複素積分
4:分散、共分散、相関係数、回帰直線、母比率の信頼区間 etc…
全体的にかなり易化していました。唯一傾向外だったのはラプラス変換の微分方程式くらい。ラプラス変換の微分方程式で、最後にミスに気づいて直しましたが逆変換する前で終わってしまいました。部分点はあるらしいので、分からない場合も何かしら書いておきましょう。それ以外は全て解けました。
解答用紙と別に下書き用紙もあります。(下書き用紙は回収されません)
出来は9~9.5割です。
・専門(90分)
{電磁気}
電界:誘電体
磁界:円電流が中心軸上につくる磁束
{電気回路}
1:RLC直並列回路のある端子の出力電圧
2:RLC直並列回路のある端子の有効電力、無効電力
3:ブリッジ回路の平衡時の角周波数、抵抗の値
{電子回路}
1:語句穴埋め
2:4つのオペアンプ回路が載っていて、各々の入力インピーダンス
3:2の各々の回路のゲイン
4:2次正帰還型ハイパスフィルタのゲイン(導出過程も書く。)
電界は今まで出てこなかった誘電体が出てきました。勉強はしていましたが、かなり難しくて半分は空白です。
磁界はかなり簡単でした。ビオサバールの法則が、距離と距離の外積であることさえ間違えなければ解けます。
電気回路は計算はややこしいものの、問題自体は簡単でした。
電子回路も、仮想接地やオペアンプ回路のゲインの導出の仕方を知っていれば余裕です。
専門も数学同様、下書き用紙があります。
出来は、電気回路は計算ミスをした気がするので
電界:4~5割 磁界:10割 電気回路:8~10割 電子回路:10割
全体:8割
くらいです。
・面接(7分程度)
控室から番号の早い順に面接室に連れていかれます。
面室室には、3人の面接官が座っておられました。聞かれたことは
志望動機
試験の出来はどうだったか
他にどの大学を受験したか
全部受かったらどこに行くか
院にはいくか
〇〇研究室に行きたいと言ったがそのきっかけは
電力系に行きたいと思ったのはなぜか
主にこれくらいです。卒研についての話はありませんでした。かなり和やかで、先生方も終始笑ったり頷いたりしてました。
面接時の雰囲気で合否がある程度わかったり、合格が確定的な人はすぐ終わるというジンクスがあるそうです。僕はおしゃべりなのでたくさん話し、かなりの時間面接室にいたと思います。
面接が終わった人から解散です。
基本的なことがちゃんと話せれば大丈夫です。何を聞かれるかは分からないので、アドリブで対応することも大切です。面接練習をする暇があるなら、その分筆記試験の対策をしたほうがいいと思います。
余談ですが、僕は初日に阪大で会った人とずっとLINEしてたら寝れなくなり、一睡もせずに面接に行きました。(イキり)
[試験結果]
合格しました。
電気電子は志願者21人、受験者17~18人、合格者4人でした。
情報通信は志願者16人、受験者13~14人、合格者4人でした。
毎年情報通信のほうが倍率が高いのですが、今年は電気電子のほうが高かったです。情報通信は諦める人が多く、2日目の面接の時は8人しかいませんでした。
合格の要因は、受験勉強を早めに始めたこと、範囲や傾向にとらわれずに勉強したことです。
阪大の数学は範囲が広いので、早めにかつ満遍なく勉強するのがよいと思います。
専門は、早めに過去問を見て、受験科目を決めたり、勉強する範囲を決めましょう。特に電子回路は、変調・復調など明らかに勉強しなくていい部分があるので、よく過去問を見ておきましょう。ただし、ヤマを張るのは厳禁です。
ここ最近、電子回路はオペアンプとトランジスタが交互に出てます。今年はオペアンプだったので、来年はトランジスタの可能性は高いです。
大阪大学の体験記はこれくらいで。
成績開示請求をしたので、結果が分かり次第、追記したいと思います。では。
<9/14 追記>
成績返ってきました。
一応電子情報工学科では首席でした。応用自然科学科の人の成績も見ましたが、最低点などかなり差がありました。
基本的に電子情報工学科は、合格ラインが高めだと思います。
しっかり勉強しましょう。